監督会見
天皇杯五回戦、新潟はジュビロに惜敗した。
上野らしい、延長を決めるロスタイムゴール。がしかし、僅かにかなわなかった。
アルビレックス新潟の2005年が終り、反町が監督する試合はもうない。
「下手くそだけど、一生懸命やった。勝たせてあげたかった」
そう言って泣き崩れる反町を見て強い衝撃を受けた。
そんな姿をさらす男ではないと思っていたからだ。
きっと着任以来、常に自分を律し、心に隠していた言葉を、もう、告白しても許されると思ってのことだと思う。
この瞬間、彼は自らの監督としての任を解いたのだと思う。
五年ぶりに、監督ではない、ただの反町康治にもどったのだと思う。